テニスのクイーンズクラブ選手権(ウィンブルドン前哨戦)とは

2021-10-11更新
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監修
ゴンちゃん
テニスベア・アンバサダー
慶應義塾大学ではレギュラー2番手として、全日本学生テニス選手権大会や全日本大学対抗テニス王座決定試合で活躍。卒業後はYouTuberとして活躍し一躍有名に。2020年12月よりテニスベア・アンバサダーとしてテニスベアに参画。

クイーンズクラブという名前は、最初の後援者でもあるヴィクトリア女王にちなんでいます。2021年より中古車販売を手掛けるシンチが冠スポンサーになったので、シンチ選手権とも呼ばれます。

クイーンズクラブ選手権は、ウィンブルドンの前哨戦として、6月中旬にロンドンで開催されるATP500の大会です。クイーンズクラブ選手権と同じ日程で、ドイツでもATP500の大会があります。新型コロナウィルス感染症により、2020年のクイーンズクラブ選手権は中止となりました。

クイーンズクラブ選手権の概要

クイーンズクラブ選手権はたいへん歴史があり、トーナメント自体は1884年から行われています。1890年に、会場が現在のクイーンズ・クラブに移されました。1971年から1973年の3年間は女子ツアーも共催されていましたが、以降はATPのみです。

2014年まではATP250の大会でしたが、2015年からATP500に昇格しました。

2021年のクイーンズクラブ選手権の大会概要をご紹介します。

開催地 ロンドン(イギリス)
会場 クイーンズ・クラブ
サーフェス グラス(芝)
開催日程 6月第3週
獲得ポイント 500ポイント
獲得賞金 総額:約129万ユーロ
ドロー数 シングルス:32、ダブルス:24
公式ウェブサイト https://www.lta.org.uk/major-tennis-events/british-major-events/cinch-championships/

クイーンズクラブ選手権の開催地/会場

クイーンズクラブ選手権の会場となるクイーンズ・クラブはロンドンの私立スポーツクラブで、屋外に28面、屋内に8面のコートを有します。1908年のロンドンオリンピックのテニス競技が行われた歴史のある会場です。

クイーンズクラブ選手権はウィンブルドンの前哨戦となる大会で、ロンドンで開催されます。会場となるクイーンズ・クラブは、ウィンブルドンの会場のオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブから約9kmしか離れていません。

ロンドンは、言わずと知れた世界の中心都市。あらゆる分野で世界をリードしています。また、外国からの観光客が最多と言われるほどの観光都市でもあります。近代的な面と伝統的なものが混在する街で、ただ歩くだけでもじゅうぶん雰囲気を味わえるでしょう。イギリス王室ゆかりの場所にはぜひ、訪れたいですね。

夏場は日本よりも気温が低い傾向があり、クイーンズクラブ選手権が行われる頃も肌寒く感じることがあるかもしれません。雨量はそれほどないのですが、雨が降る日は多いようです。上着と雨具は忘れずに用意しておきましょう。

クイーンズクラブ選手権の開催日程

クイーンズクラブ選手権は、ウィンブルドンの2週前に行われます。2021年は、6月14日から6月20日に開催されました。

クイーンズクラブ選手権のサーフェス

ウィンブルドンと同じグラス(芝)のコートで行われる大会です。ツアーの中でも他と比べて短いグラスコートシーズンを構成する、貴重な大会のひとつです。

クイーンズクラブ選手権の獲得ポイント/獲得賞金

クイーンズクラブ選手権で、優勝者・準優勝者が獲得できるポイントと賞金をご紹介します。

ATPツアー500

ATPツアーの中で、クイーンズクラブ選手権はATP500大会に含まれます。優勝者には500ポイント、準優勝者には300ポイントが付与されます。また、2021年大会での賞金は、優勝者113,785ユーロ、準優勝者が84,075ユーロでした。

なお、ATP500とは、男子プロテニス協会「ATP(Association of Tennis Professionals)」が運営する大会です。トップ選手が参加する主なATPツアーは「グランドスラム」「ATPファイナルズ」「マスターズ1000」「ATP500」「ATP250」とあり、その中のATP500は年間13大会行われます。

上位30位以内の選手(コミットメントプレーヤー)には、ATP500の13大会のうち4大会に出場義務があり、さらに全米オープン以降に行われる大会の中で少なくとも1大会に出場しなければなりません。全米オープン以降のATP500は、ジャパンオープンを含め4大会です。

WTA プレミアトーナメント

テキスト

クイーンズクラブ選手権のシングルス歴代優勝者

クイーンズクラブ選手権の2010年からの優勝者をご紹介します。

男子

2021年 マッテオ・ベレッティーニ
2020年 開催なし
2019年 フェリシアーノ・ロペス
2018年 マリン・チリッチ
2017年 フェリシアーノ・ロペス
2016年 アンディ・マリー
2015年 アンディ・マリー
2014年 グリゴール・ディミトロフ
2013年 アンディ・マリー
2012年 マリン・チリッチ
2011年 アンディ・マリー
2010年 サム・クエリー

クイーンズクラブ選手権の名場面

クイーンズクラブ選手権の開催地はイギリスです。イギリスにおいてテニスのヒーローと言えば、やはりアンディ・マレーでしょう。全盛期にはランキング1位にもなり、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチと並んで「ビッグ4」と言われていました。クイーンズクラブ選手権でも2009年・2011年・2013年・2015年・2016年と5回の優勝経験があり、この大会での最多優勝を誇ります。

そんなマレーですが、2017年のシーズン途中からケガに苦しみ、長期離脱をしました。一時は引退もほのめかしていましたが、2019年から徐々にツアーに参加するようになり、その年のクイーンズクラブ選手権のダブルスで、フェリシアーノ・ロペスと組んで優勝しました。さらにこの年、マレーの復帰を激励するかのように、ダブルスでマレーのペアだったロペスがシングルスでも優勝したのです。

ちなみに、マレーと同様にランキング1位にもなったことがあるアメリカのアンディ・ロディックが、3連覇を含めて4回優勝しています。クイーンズクラブ選手権は、「アンディ」が強い大会なのでしょうか。

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