ハレオープン(ノベンティオープン/旧ゲリーウェバーオープン)とは

2021-11-12更新
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監修
ゴンちゃん
テニスベア・アンバサダー
慶應義塾大学ではレギュラー2番手として、全日本学生テニス選手権大会や全日本大学対抗テニス王座決定試合で活躍。卒業後はYouTuberとして活躍し一躍有名に。2020年12月よりテニスベア・アンバサダーとしてテニスベアに参画。

この記事では、テニスのノベンティオープン(ハレオープン・旧ゲリーウェバーオープン)について解説します。

開催地から大会名は「ハレオープン」ですが、第一回から冠スポンサーを務めていたゲリー・ウェバー社にちなんで「ゲリーウェバ-オープン」とも言われていました。しかし、2019年よりノベンティ社(ミュンヘンのヘルスケア企業)が冠スポンサーとなり、以降は「ノベンティオープン」と呼ばれるようになります。2020年は、新型コロナウィルス感染症の影響で開催されませんでした。

なお、ドイツで開催されるハレオープンとまったく同じ日程で、イギリスのロンドンではクイーンズクラブ選手権(シンチ選手権)が行われます。どちらも2週間後のウィンブルドンの前哨戦に位置付けられ、大会の規模(賞金やドロー数など)もほぼ同じです。

ハレオープン(旧ゲリーウェバーオープン)の概要

ハレオープンは、1993年から続いている大会です。ハレオープンと同じ期間にロンドンで開催されるクイーンズクラブ選手権と同様に、ハレオープンも2014年まではATP250のカテゴリーだったのですが、2015年からATP500に格上げされました。スポーツが盛んなドイツで、ハレオープンは最高潮に盛り上がるイベントの一つとなっています。

開催地 ドイツ(ハレ)
会場 OWLアリーナ
サーフェス グラス
開催日程 6月第3週
獲得ポイント 500ポイント
獲得賞金 総額:約132万ユーロ
ドロー数 シングルス:32、ダブルス:16
公式ウェブサイト ハレオープン公式ウェブサイト

ハレオープン(旧ゲリーウェバーオープン)の開催地/会場

ハレオープンが行われるドイツ・ハレは、東ドイツのエリアでザクセン=アンハルト州に属しています。州内では最も人口が多い都市です。路面電車が発達しており、市内の移動には困らないでしょう。比較的大きな街ですが都会というほどでもなく、歴史と音楽と自然を感じられるのんびりした雰囲気もあります。

ハレオープンの会場のOWLアリーナは、1992年に造られました。90秒以内に閉まる開閉式の屋根が付いていて、11,500人収容できます。テニス以外のスポーツイベントやコンサートなども開催される多機能アリーナです。

ハレオープン(旧ゲリーウェバーオープン)の開催日程

ハレオープンは6月末に行われるウィンブルドンの前哨戦でもあり、例年6月第3週に開催されます。2021年は6月14日から6月20日という日程で行われました。

ハレオープン(旧ゲリーウェバーオープン)のサーフェス

ウィンブルドンと同じグラス(芝)のコートで行われます。

ハレオープン(旧ゲリーウェバーオープン)の獲得ポイント/獲得賞金

ハレオープンで、優勝者・準優勝者が獲得できるポイントと賞金をご紹介します。

ATPツアー500

ATPツアーの中で、ハレオープンはATP500大会に含まれます。優勝者には500ポイント、準優勝者には300ポイントが付与されます。また、2021年大会での賞金は、優勝者113,785ユーロ、準優勝者が84,075ユーロでした。

なお、ATP500とは、男子プロテニス協会「ATP(Association of Tennis Professionals)」が運営する大会です。トップ選手が参加する主なATPツアーは「グランドスラム」「ATPファイナルズ」「マスターズ1000」「ATP500」「ATP250」とあり、その中のATP500は年間13大会行われます。上位30位以内の選手(コミットメントプレーヤー)には、ATP500の13大会のうち4大会に出場義務があり、さらに全米オープン以降に行われる大会の中で少なくとも1大会に出場しなければなりません。全米オープン以降のATP500は、ジャパンオープンを含め4大会です。

ハレオープン(旧ゲリーウェバーオープン)のシングルス歴代優勝者

ハレオープンの2010年からの優勝者をご紹介します。

2021年 ウゴ・アンベール
2020年 開催なし
2019年 ロジャー・フェデラー
2018年 ボルナ・チョリッチ
2017年 ロジャー・フェデラー-
2016年 フロリアン・マイヤー
2015年 ロジャー・フェデラー
2014年 ロジャー・フェデラー
2013年 ロジャー・フェデラー
2012年 トミー・ハース
2011年 フィリップ・コールシュライバー
2010年 レイトン・ヒューイット
## ハレオープン(旧ゲリーウェバーオープン)の名場面

ラファエル・ナダルが赤土の王者なら、芝の王者はロジャー・フェデラーでしょう。グラスコートのハレオープンで、フェデラーは2003年から2019年まで10回も優勝しており、最多優勝者です。そんなフェデラーにとって馴染みのあるこの大会で、珍事件が起こりました。

ハレオープンがATP250で行われた最後の年、2014年のことです。ロジャー・フェデラー対錦織圭の準決勝。第1セットは6-3でフェデラーが取ります。第2セットはタイプレークまでもつれましたが、グラスコートに強いフェデラーがリードし、6-4のマッチポイントまできました。錦織選手がバックハンドで返したボールがネットを超えず、そこでフェデラーの勝利が決まります。ガッツポーズをするフェデラー。試合に勝ったことを喜んでいるのかと思ったら・・・。

通常は、ネットを挟んでお互いの健闘を称えるところです。錦織選手はネット際でフェデラーを待ちますが、フェデラーは来ません。試合終了の瞬間はネット際にいたのに、フェデラーはベースラインまで戻っていました。フェデラーは、試合が終わったことに気付いていなかったのです。

「おっと、しまった」という感じで両手を上げながら、慌てて錦織選手の元に駆け寄るフェデラー。負けた錦織選手にも笑顔が見られます(苦笑いでしょうけど)。百戦錬磨で常に冷静沈着なイメージがあるフェデラーの、お茶目なワンシーンでした。

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