【保存版】テニスの基本的なルール ポイントの数え方などを解説

2023-05-22更新
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監修
ゴンちゃん
テニスベア・アンバサダー
慶應義塾大学ではレギュラー2番手として、全日本学生テニス選手権大会や全日本大学対抗テニス王座決定試合で活躍。卒業後はYouTuberとして活躍し一躍有名に。2020年12月よりテニスベア・アンバサダーとしてテニスベアに参画。

どのスポーツでも、国際大会で日本人がいい成績を残すとうれしいものです。テニスにおいても、錦織選手や大坂なおみ選手をはじめ、男女ともに日本選手が何人も活躍しています。テレビ中継される試合も多いですし、日本国内でも国際試合が行われているので、試合を観戦しながら「テニスを始めたい」と思う方もいらっしゃるでしょう。

テニスを始めるためにも、試合をもっと楽しく観戦するためにも、まずはルールを知っておきたいもの。そこでこの記事では、テニス初心者に向けてルール解説をしていきます。

テニスの基本的なルール

基本のルール

テニスとは、ネットを挟んで2組がボールを打ち合うスポーツです。自分の打ったボールがネットを超えて相手のコート内に落ちればOK。返球は、相手からのボールが地面に2回着くまでに打ちます。つまり、ノーバウンド(1回も地面に落とさない)かワンバウンド(地面に落ちるのが1回だけ)で、相手に打ち返さなければなりません。

どちらかがミスをすれば「ポイント」となり、ポイントを重ねて「ゲーム」を取り、ゲームを重ねて「セット」を取り、「マッチ」となります(それぞれについては、この後説明します)。サーブから始め、1ゲーム終わるまでは同じ人がサーブを続けます。審判がいる場合を除いて、サーブを打つ人(サーバー)がカウントをコールします。

1対1のシングルスと2対2で行うダブルスとがあり、シングルスの場合はコートの横幅が少し狭くてサイドライン(コートの横のライン)が内側になります。ダブルスは少しだけコートが広くなります。

テニスでのポイントの数え方

ポイントの数え方

いくつかのスポーツでは得点を数えることや得点の状況を「カウント」と言いますが、テニスのカウントは少し複雑です。その理由に、ポイントを数えるためのいくつかの用語があることと、その数え方が挙げられます。

またテニスを始めると、力量を試すために試合に出る場面も出てくると思いますが、よほど大きな規模の試合を除いて基本的には「セルフジャッジ」方式です。こちらも相手も、それぞれ自分の判断でフォルトやアウトなどをコールし、サーバーはカウントをコールしなければなりません。経験がないとカウントも緊張しますよね。

ここでは、カウントで使う用語と数え方(使い方)について詳しく解説します。

なお、テニスの審判がやることについては、こちらの記事で詳しく解説しているので、ご覧ください。

ポイント

まずは、どういった場合にポイントになるかをご説明します。例として、以下のような場合に、相手にポイントが入ります。

  • サーブが2本とも入らなかった場合
  • 自分の打球がコートの外に落ちた場合
  • 自分のコート内に落ちたボールをワンバウンド以内に返せなかった場合(相手の打球がネットにかかっても、自分のコート内に落ちれば拾わなければなりません)
  • 相手の打球が、自分のラケット以外(体やウェアなど)に触れた場合

逆にこれらが相手側に起これば、自分のポイントとなります。

ポイントの数え方

テニスのポイントは、「0(ラブ)・15(フィフティー)・30(サーティー)・40(フォーティー)・ゲーム」といったように数えていきます。ポイントが並んでいる場合は「オール」と言い、「30-30」は「サーティーオール」となります。試合は「0-0(ラブオール)」からスタートし、4回ポイントを重ねると、1ゲームを獲得できます。

「デュース」と「アドバンテージ」

「40」になるとあと1ポイント取ればゲームとなるところですが、「40-40」の状態は、通常フォーティーオールとは呼ばずに「デュース」と呼びます。デュースになったら、1ポイント取っただけではゲームにならず、続けて2ポイント取らなければなりません。

デュース後、どちらかが1ポイント取ると「アドバンテージ」となります。「アドバンテージA」と言った場合は、Aさんが1ポイントリードしていて、続けてもう1ポイント取ればAさんがそのゲームを獲得できる状態だということを意味しています。

お互いに1ポイントずつ取ったらまたデュースとなり、どちらかが2ポイント連取するまでデュースを繰り返します。

ただし、「ノーアドバンテージ(ノーアド)」や「セミアドバンテージ(セミアド)」といった方式もあることに注意しましょう。ノーアドは、デュースを行わずに「40-40」(この場合はフォーティーオールとも言います)の次にもう1ポイント取った方がゲームを取ります。セミアドは、1回だけデュースを行うことです。デュース後にどちらかが2連続得点すれば終了ですが、両方が1ポイントずつ取って再度デュースとなった場合、次のプレーでポイントを取った方がゲームを取ります。

ノーアドやセミアドは、主に時間節約のために、草トーナメントなどの非公式の試合や仲間内でテニスをする際に多く使用されるルールなので、ぜひ覚えておきましょう!

ゲーム

先ほどから「ゲーム」と出てきますが、「ゲーム」とは上で説明してきたポイントの集まりです。15、30、40とポイントを重ね、もう1ポイント獲得すると、1ゲームを取ったことになります。つまり、先に4ポイント取った方が1ゲームを獲得できるのです。

多くの場合、どちらかが6ゲームを取るまでゲーム数が積み重なっていきます。ゲームカウントが「1-0」の場合は「ワン・ゲーム・トゥー・ラブ」、「3-4」の場合は「スリー・ゲームズ・トゥー・フォー」といったように数えます。

テニス仲間と試合形式の練習をするようになると、「4ゲーム先取」(どちらかが4ゲームを先取したら終わり)といった具合でプレーする機会が多くなると思います。数え方も、単純に日本語で「3-4」の場面なら「さん・よん」と言うケースも多くあります。

サーブを打つ順番

テニスでは、一番最初にサーブというショットを打つことでポイントが始まります。このサーブは、ポイントごとではなく、ゲームごとに打つ順番を交代します。

レベルが上がってくればくるほど、サーブの順番は非常に重要です。サーブは唯一自分が好きなように打てるショットで、勢いもあるため、テニスでは自分がサーブを打つゲームを取れるように試合を組み立てていくことが一般的です。

そのため、しっかりと自分のサービスゲームを取る(キープする)ために、日差しや風向きなどを考えて、コートサイドを選びます。プロが試合前にコイントスをして決めているのは、このサーブの順番とコートサイドです。

チェンジコート

テニスでは、前述したように日差しや少しの風がプレーに影響します。そのため両者の条件がフェアになるように、一定のゲーム数を重ねるごとにコートサイド(プレーする場所)を変わることがルールで定められています。コートサイドを変わることを「チェンジコート」「コートチェンジ」と呼びます。

まず、最初の1ゲーム終了後にチェンジコートとなります。その後は2ゲーム終了するごとにチェンジコートをします。「プレーした合計ゲーム数が奇数だったらチェンジコート」と覚えておくのがおすすめです!

公式のルールでは、チェンジコートに90秒間の休憩が取られており、お互いベンチに座ったり水分補給などをして休めます。ただし、最初の1ゲームの後のチェンジコート時は、ベンチに座ることができないので注意しましょう。

セット

通常6ゲームを先取すると「セット」を取ることができます。規模の大きな試合やプロツアーの大会では、3セットマッチ(2セット先取した方の勝ち)、5セットマッチなどといったように、複数セットを取らなければいけないルールもあります。

また、1セットを取るには、通常2ゲーム差をつけなければいけないというルールがあります。6ゲームを取った時点で相手が4ゲーム以下ならセット終了で、そのセットは勝ちとなりますが、「5-5」から1ゲーム取って「6-5」としてもセットにはなりません。連続して2ゲーム取って「7-5」にすればセット獲得です。

タイブレーク

また、「6-6」になると、「タイブレーク」という延長戦を行います。

タイブレークでは先に7ポイント取ると、セットを獲得できます。 数え方はポイントの時とは異なり、「1-0」「4-2」のように表記し、それぞれ「ワン・ラブ」「フォー・トゥー」といったように数字を英語でカウントします。数え方だけで言うとゲームカウントと同じ方式です。同点の場合は、ポイントやゲームと同じく「オール」となります。

その他、タイブレークではサーブの打つ順番やチェンジコートのタイミングがイレギュラーでやや複雑です。タイブレークの詳細については、ぜひこちらの記事をご覧ください。

マッチ

プロテニスは3セットマッチか5セットマッチで行われます。「マッチ」とは1つの試合を意味し、例えば「3セットマッチ」の試合であれば、最大3セットで決着をつける、つまり2セットを先取した方の勝ち、ということになります。

プロツアーの最高峰であるグランドスラム(全豪・全仏・全英・全米)の男子シングルスは、5セットマッチで行われます。勝利には、3セット先取が条件であり、時に3時間を超える過酷な試合です。

アマチュアの試合では「○ゲーム先取で勝利」という大会も多いですが、ここでのマッチの意味はプロツアーと変わりません。

ショットの種類

ショットの種類

テニスでボールを打つことを「ショット」と言いますが、打つ場面や球種によって、呼び方が異なります。ここでは基本的なショットの種類を見ていきます。

サーブとリターン(レシーブ)

テニスの試合は「サーブ」から始まります。サーバー(サーブを打つ人)自身がボールを手で投げ上げ(トスと言います)、それをラケットで打ち、相手のサービスコートに入れます。サービスコートに入らないと「フォルト」となります。サーブは2本チャンスがあり、2本ともフォルトになると1ポイント失います。ネットにかかった場合、相手コートにボールが落ちるとサーブのやり直し、自分のコートやコートの外に落ちればフォルトです。

高い位置でボールを打ってサーブをするのが一般的ですが、バドミントンのようにラケットを下から出して打っても問題ありません。

サーブを返球することを「リターン(レシーブ)」と言います。サービスコート内に入ったサーブをワンバウンドさせてから相手コート内に打ち返します。

ストローク

テニスの基本の打ち方が「ストローク」です。多くの方が、テニスと聞いてイメージする打ち方でしょう。自分のコートにワンバウンドで落ちたボールを、ラケットを横から振って返球することです。

自分の利き手側(右利きなら右側)にきたボールを打つことを「フォアハンド」、逆に利き手と反対側(右利きなら左側)にきたボールを打ち返すことを「バックハンド」と言います。

ボレー

ワンバウンドで打つことが「ストローク」で、ノーバウンドでの返球を「ボレー」と呼びます。ボレーのほとんどは、ネット際で打ちます。強く鋭いボレーで攻撃したり、相手のいない空間にちょこんと落としたりとポイントを決めやすいショットです。

ボレーにも「フォア」と「バック」があります。 プロが繰り出すようにいろいろな技がありますが、サーブとレシーブ、ストローク、ボレーができれば、試合形式でテニスを楽しめるでしょう。

なお、各ショットの打ち方や練習方法については、こちらの記事で詳しく解説しているので、気になる方はぜひご参考にしてください。

テニスコートの種類

テニスコートには、「サーフェス」と言って、いくつかの素材があります。サーフェスによってボールの弾み方やスピードが大きく異なるので、注意が必要です。

また、テニスコートのサーフェスごとに特化したシューズがあるため、よく使うテニスコートがある場合には、そのサーフェスに合ったテニスシューズを持っておくことをおすすめします。

クレーコート

クレーコートは、土でできた層の上に、より細かい砂が撒かれたコートです。もともと日本では、このクレーコートが主流でした。

他のサーフェスに比べて素材が柔らかいため、身体、特に足腰への負担が少ないと言われています。また、球速もサーフェスに吸収されるため比較的遅く、またバウンドが低いです。つまり、(ミスしない前提ですが)ラリーが続きやすいサーフェスでもあります。

オムニコート

日本、特に都内近郊で最も多く見かけるのがオムニコートです。「オムニコート」はもともと、テニスブランドとして有名なダンロップやスリクソンを手がける住友ゴム工業株式会社の製品名です。

オムニコートは、水はけが良いため雨に強く、「全天候型」などと称されることもあります。雨が降った場合、多少の水分を含むものの、すぐにプレーに影響を及ぼすものではありません。また、雨が止んだら比較的速く乾く点も大きなメリットです。

ハードコート

世界に目を向けると、現在の主流はこのハードコートです。

ハードコートは、アスファルトやセメントを土台とした、その名の通り固いコートです。また、表面をコーティングする素材によって、球速やバウンドが変わってきます。

とは言え、他のサーフェスと比べれば「速い」コートなので、一般的にはフラット気味の速いボールや、弾まない低いスライス、ボレーは有効とされています。

テニスコートの種類やサーフェスごとに適したシューズの選び方に関しては、こちらの記事で解説しているので、ぜひご覧ください。

テニス用語

テニスにはたくさんの用語があります。ここでは紹介しきれないようなものはこちらの記事にまとめているので、ぜひご覧ください。

テニスのルールを理解してテニスをもっと楽しもう!

ここまでたくさんのルールを紹介してきました。

テニスには一部複雑なルールやカウントの数え方があり、最初は覚えにくい部分もあるかもしれません。ただ、回数を重ねればすぐに覚えることができると思うので、テニスプレーヤーのみなさんはぜひテニスをして、テニスの試合を観戦するのが好きなみなさんはぜひたくさん試合を見て、基本のルールを覚えましょう!

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