テニス再開に向けたガイドライン ITF「RETURN TO TENNIS GUIDELINES」まとめ
2020-10-29更新
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監修
ゴンちゃん
テニスベア・アンバサダー
慶應義塾大学ではレギュラー2番手として、全日本学生テニス選手権大会や全日本大学対抗テニス王座決定試合で活躍。卒業後はYouTuberとして活躍し一躍有名に。2020年12月よりテニスベア・アンバサダーとしてテニスベアに参画。
目次
はじめに
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5月1日付けでITFより「RETURN TO TENNIS GUIDELINES」(リンク先最下に英語版、フランス語版、スペイン語版があります)が発表されています。今回はこのガイドラインに記載されているポイントをまとめて行きます。記載の内容は主に、テニス大会営 に関する、各ステークホルダー(選手、スタッフ、関係者、運営者等)が留意する事項が記されていますので、様々な視点から参考になると思います。
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まず、以下をITFとしての前提・スタンスとしてあげています。
- 今後各国の規制・制限が緩和されればテニス大会を開催することが可能との認識だが、おそらく短期的には観客なしでの開催になる
- このガイドラインの目的を、テニス大会の開催における必要項目と推奨項目を示すこととしている
- このガイドラインはWHOのガイドラインにしたがって作成している
- 新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19と記載します)は高齢者や基礎疾患を持つ人々に対するリスクが高いことから、60歳以上のシニアやシニア大会及び感染後重篤化する可能性のある病状を持つプレーヤーは参加しないことを推奨する
- まずは国・地方自治体のルールに従い、その上でのこのITFのガイドラインがある。国・地方自治体で人の移動制限やイベントの制限がある場合は大会を開催すべきではない
- 一方で、各協会は国・地方自治体と連携してどうすれば新しい行動様式を採用してテニス大会が再開できるか議論すべきで、テニスはソーシャルディスタンスを確保してプレーできるスポーツの1つとなる可能性がある
- 再開の場合でも国外への移動・旅行制限が解除されるまでは他国の選手を大会に参加させることはできない
ガイドライン概要
- 必要項目と推奨項目を大枠で記載している①フレームワーク、とフレームワークの内容を各ステークホルダー別に記載した②フレームワークの関係者別詳細、で構成されています。
- 注意すべき点はこのガイドラインに従ってもゼロリスクにすることできず、あくまでも感染リスクを低減するという点であることを認識する必要があるとしています。
- ガイドラインで繰り返し強調されているのは、大会を開催する場合は国・地方自治体の規制・ルールと連携することが必須という点です。
①フレームワーク
必要項目
- ソーシャルディスタンスを維持する
- コートチェンジはネットの反対側を通る
- プレイヤーと審判の接触を避ける、ダブルスの場合もプレイヤー同士の接触を避ける
- 握手等の物理的接触をしない
- プレイヤー同士は別セットのボールを利用する
- ITFのタオルポリシーに従う(使い捨てタオル用の専用ゴミ箱を設置する)
- プレイヤーは開始時間直前に到着し、プレー後もシャワーを浴びずすぐに出発する
- ボトル・食糧・ギア等全てのものを共有しない
- 無観客もしくは制限された観客で実施する(観客を入れることになった場合も2m以上のソーシャルディスタンスをとる)
- 人が集まりやす場所で2m以上の距離をとれるようにする
- 衛生基準を作る
- 人が複数利用するエリアは毎日、高頻度で清掃および消毒する
- ボールパーソンはラテックス手袋を着用する
- 関係者、スタッフ、ボールパーソンはオフコートでマスクを着用する
- プレイヤー、関係者、観客に衛生状況に関する情報を提供する
推奨項目
- 屋外のみの開催
- シングルスのみ
- プレイヤーにティッシュ、ビニール袋、マスク、アルコール除菌シート、 使い捨てのコップ、体温計、消毒液を提供する
- 運営会場での医療体制及びドクターコールが可能な体制をつくる
- プレイヤー、関係者の健康診断を毎日実施
- 全てのプレイヤー、関係者の連絡先を把握する
- 運営体制を検討する(スタッフの人数を増やす、2チーム制にする)
- 仮にCOVID-19への感染が大会で発生した場合の対応方針を決める
②フレームワークの関係者別詳細
大会に関係する全てのステークホルダー(選手・スタッフ、観客、主催者、運営スタッフ等)別にフレームワークで示した内容の詳細な記載となっています。
選手・スタッフ
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プレイ前
- 急にプレイするのではなく、事前の準備をして怪我のリスクを軽減する
- 可能であれば、感染リスク低減のため、身近なグループでプレイとする
- 自身が感染していて自主隔離している場合、家族が感染している場合は、プレイしない
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プレイ中は常にソーシャルディスタンスをとる
- シャワーとロッカーは使用せず、決められた時間の直前に到着して、プレイがおわったらすぐに帰る
- 関係者は手袋を着用する
- オフコートではマスクを着用する
- プレイヤーと関係者は少なくとも2m以上離れる
- 握手等の物理的接触はしない
- プレイヤー同士は別セットのボールを利用する、一試合でのみ利用する
- ITFのタオルポリシーに従う(使い捨て用のゴミ箱を設置する)
- サインをしたり、ファンと自撮りをしたりしない
- ボトル・食糧・ギア等全てのものを共有しない
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衛生状態を維持する
- 可能な限りモノに触れない
- トイレの使用前後を含め、定期的に手を洗う・消毒する
- 咳をするときはティッシュを利用し、すぐに捨てる
- 顔を触らない
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プレイ後14日以内にCOVID-19の症状がでた場合は、運営に連絡する
観客
要請事項を目立つ場所(ウェブサイト、現地)で通知する
- ソーシャルディスタンスを維持する
- 観客数制限や無観客試合の可能性もあり、国・地方自治体のルールを確認する。
- マスクを着用する
- 観客同士は2m以上はなれる。現実的でない場合は無観客とすることも検討する。
- トイレや商品の購入時でもソーシャルディスタンスを守る
- 目的の試合が終わったらすぐ帰る
- 衛生状態を維持する
- 可能な限りモノに触れない
- トイレの使用前後を含め、定期的に手を洗う・消毒する
- 咳をするときはティッシュを利用し、すぐに捨てる
- 顔を触らない
- 会場でCOVID-19症状を発症した場合
- 運営に連絡する
- 隔離室でドクターから検査をうける
- 仮にドクターがCOVID-19の感染が疑われるとした場合、該当者を会場から適切な場所に安全に輸送する
- 感染の疑いのある人の3m以内に座っている観客には、状況を説明し、会場を出て、健康観察依頼をする
- 感染の疑いのある人が利用した部分を消毒する
- 観戦後14日以内にCOVID-19の症状がでた場合は、運営に連絡する
大会主催・運営者
- 国、地方自治体のルールに従い、イベント(大会)が開催できるかどうか評価する。国・地方自治体のルールで開催が制限されている場合は開催できない。
- 必要に応じて、無観客もしくは観客を制限することを検討する。
- 現在または過去14日間にCOVID-19の症状が出たプレイヤー、関係者、スタッフ、観客と接触しない
- COVID-19の疑いのある人は参加させないようにする
- スタッフが感染する場合の計画として、連絡先を保管する。
- 運営を2つのチームに分割し、それぞれ別々の日に運営させる
- 可能な場合は、オフィスを換気(窓を開けた状態)する
- 衛生状態を維持する
- 毎日会場を清掃する。人がよく触る場所については、定期的に消毒する。
- すべての入口/出口で消毒液を設置する
- すべてのプレイヤー、関係者、スタッフにマスクとラテックス手袋を提供する
- 使用済みティッシュやマスク等を処分するためのゴミ箱を設置して、安全に処分する
- 医療体制をつくる
- 運営会場での医療体制及びドクターコールが可能な体制をつくる
- 会場で個人用保護具(マスク、ラテックス手袋等)と赤外線温度計が提供できるようにする
- 隔離室を準備する
- すべてのプレイヤー、関係者、スタッフの体温を毎日確認します。
- COVID-19の発症が疑われる場合に対処するための手順を確認する(隔離場所、検査、関連機関への連絡、搬送等)
- COVID-19の発症が疑われる場合は、ITFへ連絡する
大会医療関係者含むスタッフ
- 他のスタッフとも2m以上の距離を保ち、ソーシャルディスタンスを維持する
- 衛生状態を維持する
- マスクを着用する
- トイレの使用前後を含め、定期的に手を洗う・消毒する
- 電話やPCのキーボードを含め、執務エリアを定期的に消毒する。利用している道具を共有しない。
- 咳をするときはティッシュを利用し、すぐに捨てる
- 顔を触らない
- COVID-19の発症が疑われる場合は、スタッフとして参加せず、運営に連絡しメディカルチェックをうける
- 医療スタッフの対応事項
- 隔離室を準備する
- 会場で個人用保護具(マスク、ラテックス手袋等)と赤外線温度計が提供できるようにする
- COVID-19の発症が疑われる場合に対処するための手順を確認する(隔離場所、検査、関連機関への連絡、搬送等)
- COVID-19の発症が疑われる場合は、ITFへ連絡する
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