【2019年11月2日更新】

「ラケットは買ったけど、ガットは何を使えばいいんだろう」
「ガットを変えたいけれど、どれを選んだらいいかわからない」

テニスをやっていると、常につきまとうのがこうしたガットに関する疑問です。各ブランドごとにとても多くの種類があり、どれを選べばいいのか見当もつかないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

テニスのガットは、素材によっていくつかの種類に分けることができ、それぞれに特徴があります。この記事では、ガットの特徴を素材別にご紹介します。ぜひ、ガット選びのご参考にしてください!

ガット選びが大切な理由

そもそも、なぜガット選びが大切なのでしょうか。かんたんにその理由をご説明します。

①ガットの種類で、打感が大きく変わる

テニスでは、ボールとガットが接着している時間、つまりインパクトする瞬間は、0.004秒ほどと言われています。そんな短い時間で変わるわけ…変わるんです。

詳しくは後述しますが、ガットは柔らかい打感を実現する、また耐久性を向上させるなどの目的で、さまざまな素材が使われています。ポリエステルからできているものもあれば、動物の腸からできているものまで。そうした違いが、一瞬の打感に大きな違いをもたらします。

②ガットの張替えには結構お金がかかる

筆者もそうですが、ラケット選びはかなり慎重に行いますよね。新品ならば、定価で1本30,000円以上します。大きな買い物です。

ではガットは言うと、これもかなり大きな出費です。一般的に、3ヶ月に1回はガットを張替えた方がいいと言われています。頻繁にテニスをされる方であれば、より多く張替えが必要です。

では、同じラケットを2年間使い続けるとして、その期間にガットの張替えでどれだけかかるかと言うと…

( 2,500円(ガット代)+ 1,500円(工賃) ) × 8(回) = 32,000円

ガット代と工賃はだいたいこれくらいだと思いますが、これを上回ることは珍しくありません。つまり、ラケットと同じもしくはそれ以上にお金がかかることなのです…!しっかり考えないとですねっ

テニスのガットの種類

それでは、テニスのガットの種類を、素材別にご紹介します。

素材は、大きく分けてポリエステル、ナイロン、ナチュラルの3種類に分けることができます。さらに、ナイロンにはモノフィラメントとマルチフィラメントの2種類があります。

ポリエステル

RPMブラスト
  • 素材が硬く、伸び縮みしにくい
  • 耐久性が高い
  • さまざまな形状が存在する
  • 衝撃が大きい

ポリエステルは、ほかの素材と比べて硬い素材で、打感も硬いのが特徴です。インパクトしたときに、ボールをパーンと弾くように跳ね返します。みんな省略して「ポリ」と呼んでいます。

そのため、柔らかい打感はないのですが、その分優れた耐久性を備えています。先ほども言ったように、ガットって意外とお金がかかるもの…。プレースタイルや頻度にもよりますが、ポリエステルガットはそう簡単には切れません。

また、さまざまな形状が存在するのも特徴のひとつです。最近では、ガットの断面が多角形状になっているものや、ひねりを加えられたものなどが存在します。そうしたガットは、ほかのガットに比べ、スピンをかけやすく、スピンガットとも呼ばれます。

ポリエステルはどちらかと言うと、パワープレーヤー向けです。一定以上のスイングスピードを保つことで、初めて恩恵が受けられます。また、硬い素材のため肘などへのダメージがあるとも言われているため、身体の小さなジュニアや、コントロール重視のプレーヤーなどにはあまり向いていません。

ナイロン(モノフィラメント)

ミクロスーパー
  • 打感がシャープ
  • 比較的安価
  • ポリエステルよりも衝撃が少ない

ナイロンガットは、打感が柔らかいのが特徴です。その中でも、ガットの断面を見たときに、ひとつ(モノ)の大きな芯が存在するものを、モノフィラメントと呼びます。「モノ」と呼ばれています。

しっかりとした芯があるため、ナイロンの中では打感がシャープで、ポリエステルに近いです。しかし、素材そのものは柔らかいため、肘への衝撃は少ないと言われています。

また、歴史的に見ても、後からご紹介するナチュラルを除いて、昔から存在する種類のガットです。そのため、標準的なガットと捉えることもできます。比較的安価でもあります。

ナイロン(マルチフィラメント)

エアロンスーパー
  • 打感が柔らかい
  • コントロールしやすい
  • 耐久性が低い

ナイロンの中でも、打感が非常に柔らかいのが、このマルチフィラメント、通称「マルチ」です。マルチガットの断面は、複数の繊維が束のようになっています。

マルチを形成するそれぞれの束が衝撃を吸収しあって、柔らかい打球を実現しています。その反面、耐久性は低いのも特徴のひとつです。

モノよりも後発であり、現在も技術進化とともに、さまざまな種類のマルチガットが誕生しています。モノよりも値が張りますが、おおよそポリと同じくらいの価格帯です。

なお、ポリの中にもナイロンマルチのように束になっているものがありますが、現在のところ製造が難しいと言われています。

ナチュラル

 Wilson NTURAL GUT
  • 打感が柔らかい
  • 反発性もある
  • テンションを長期間維持する
  • 値段が高い!

ナチュラルは、動物の腸から作られたガットです。昔は羊の腸からできていたため、シープとも言われますが、現在は牛の腸から作られたものがほとんどです。多くのトッププロが、このナチュラルを使用しています。

特徴は何と言っても、バランスの良さです。包み込むような独特の打感で、どのガットでもこの打感は再現できません。さらに、ほかのガットよりも長期間テンションを維持することができます。

つまり、ポリエステルとナイロンのいいところを持ち合わせているのが、このナチュラルということです。ポリもナイロンも、このナチュラルガットの性能を低価格で実現することを目指して開発が続けられていると言っても過言ではありません。

だったらナチュラル一択でしょう!ということになるわけですが、それは大正解です(えっ)。ただ、ナチュラルは材料費と製造費がかかるため、価格も高いのです(あーそういうことね)。

また、ナチュラルの場合、メイン(縦)とクロス(横)のどちらかに使用し、もう一方にはポリやナイロンを張る「ハイブリッド」という張り方が主流となっています。ナチュラルとの組み合わせ方次第で、さまざまな打感を味わうことができます。

テニスのガットの選び方とおすすめガット

ここまで、素材による特徴をご紹介してきました。これを押さえた上で、どのようにガットを選べばいいかを考えていきましょう。

ずばり、自分が何を重視するかによって選べばよいのです!それぞれの視点に合ったガットをいくつかご紹介するので、参考にしていただけると嬉しいです!

とにかく質の高さを重視する方

お金が許すのであれば、ナチュラル一択です(うらやましい)。ナチュラルガットを初めて試すという方におすすめなのが、ナチュラルの中では圧倒的に安価なバボラ の「トニックプラス(TONIC +)」です。

ナチュラルは種類が少ないので、比較がしやすいとも言えます。もうひとつの例として、フェデラーや錦織が使用しているウィルソンの「ナチュラル・ガット(NATURAL GUT)」を挙げておきます。

先ほども言ったように、ナチュラルガットを選ぶ場合は、ハイブリッドをおすすめします。組み合わせるガットの選び方は(ハイブリッドなので単純にはいきませんが)、基本的には以降のガットの選び方を参考にしてみてください!

柔らかい打感、コントロール性を重視する方

ナチュラル以外では、ナイロンのマルチフィラメントを選ぶことで、非常に柔らかい打感を得ることができます。操作性も高いため、コントロール系のプレーヤーにおすすめです。

硬い打感を重視する方

ハードヒッターをはじめ、硬い打感を求める方は、ポリの中でも硬いものガットがおすすめです!

基本的には、素材がポリであれば、打感は硬くなります。しかし、最近では打感の柔らかいものも出てきているので、ここでは特に硬いと言われるもの挙げておきます。

スピンのかかりやすさを重視する方

ポリのうち、スピンのかかりやすい形状になっているものがをおすすめです。その特徴から、ポリの定番シリーズの、スピンモデルという位置付けのものが多いです。

柔らかい打感で、耐久性を重視する方

耐久性を重視する方は、特別な理由がない限りポリをおすすめします!ここでは、ポリの中でも柔らかい打感を特徴としているガットをご紹介します。

なお、ヨネックスのポリは、ほかのメーカーに比べ、全体的に柔らかいと言われています。

とりあえずスタンダードなものを試したい方

とりあえずスタンダードなものを試したい時は、ナイロンのモノを使うことをおすすめします!

いろいろと比較したいときは、モノを基準に、柔らかいのか硬いのか、耐久性はどうなのか、スピンはかかりやすいのかなど、試行錯誤を重ねてみてください!きっと、自分にぴったりのガットが見つかると思います。

いかがでしたか??

インパクトの打感は、ラケットの種類やテンションによって、無限に存在します。この記事で基本を理解していただき、いろいろなガットを試してみてください!


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