【2025年最新】テニスのクイーンズクラブ選手権（ウィンブルドン前哨戦）とは

ATP500およびWTA500の大会であるクイーンズクラブ選手権（現：HSBC選手権）のドロー表、開催日程（大会スケジュール）と放送予定、開催地／会場、開催時期、サーフェス、獲得ポイント／賞金、歴代優勝者、そして名場面をご紹介します。

クイーンズクラブ選手権2025のドロー表

男子

女子

クイーンズクラブ選手権2025の開催日程（大会スケジュール）と放送予定

2025年大会は、女子大会が6月9日（月）〜6月15日（日）、男子大会が6月16日（月）～6月22日（日）（現地時間）に開催が予定されています。

スケジュールの詳細と放送予定は以下の通りです。

クイーンズクラブ選手権とは

クイーンズクラブ選手権は大変長い歴史がある大会で、トーナメント自体は1884年から行われています。1890年に、会場が現在のクイーンズ・クラブに移されました。クイーンズクラブという名前は、最初の後援者でもあるヴィクトリア女王にちなんでいます。大会、会場ともに伝統があり、これまで歴代のレジェンドたちがしのぎを削ってきた由緒ある大会です。

開催時期は6月中旬であり、2週間後に始まるウィンブルドンの前哨戦として位置付けられています。

女子大会は1971年から1973年の3年間のみ開催されたことがあり、以降は男子大会（2015年にATP250からATP500に昇格）のみの開催でしたが、2025年から女子大会が再び設定されたことに伴い、男女共催の大会となりました。

2021年までは中古車販売を手掛けるシンチが冠スポンサーであったため、「シンチ選手権」とも呼ばれていましたが、2025年からはグローバル金融機関であるHSBCが冠スポンサーになったことに伴い、大会の正式名称は「HSBC選手権」へと変更されました。 

クイーンズクラブ選手権の開催地／会場

ロンドン

ロンドンは、言わずと知れた世界の中心都市。あらゆる分野で世界をリードしています。また、外国からの観光客が最多と言われるほどの観光都市でもあります。近代的な面と伝統的なものが混在する街で、ただ歩くだけでもじゅうぶん雰囲気を味わえるでしょう。イギリス王室ゆかりの場所にはぜひ、訪れたいですね。

夏場は日本よりも気温が低い傾向があり、クイーンズクラブ選手権が行われる頃も肌寒く感じることがあるかもしれません。雨量はそれほどないのですが、雨が降る日は多いようです。上着と雨具は忘れずに用意しておきましょう。

クイーンズ・クラブ

（大会公式サイトより）

クイーンズクラブ選手権の会場となるクイーンズ・クラブはロンドンの私立スポーツクラブで、屋外に28面、屋内に8面のコートを有します。1908年のロンドンオリンピックのテニス競技が行われた歴史のある会場です。 クイーンズ・クラブは、ウィンブルドンの会場のオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブから約9kmしか離れていません。 

2025年には、スタジアムに「アンディ・マリー・アリーナ」という名前が付けられました。これはクイーンズクラブ選手権で5度の優勝をはじめとする多くの功績を残したアンディ・マリーを称えてのことです。

クイーンズクラブ選手権の開催日程

クイーンズクラブ選手権は、例年6月中旬に行なわれます。ウィンブルドンの2週前に行われることから、ウィンブルドンの前哨戦として位置づけられています。

クイーンズクラブ選手権のサーフェス

 クイーンズクラブ選手権は、ウィンブルドンと同じグラス（芝）のコートで行われる大会です。ツアーの中でも他と比べて短いグラスコートシーズンを構成する、貴重な大会のひとつです。

クイーンズクラブ選手権の獲得ポイント／獲得賞金

クイーンズクラブ選手権で、優勝者・準優勝者が獲得できるポイントと賞金をご紹介します。

ATPツアー500

ATPツアーの中で、クイーンズクラブ選手権はATP500大会に含まれます。優勝者には500ポイント、準優勝者には330ポイントが付与されます。

また、2025年大会での賞金は、優勝者へ471,755ユーロ、準優勝者へ253,790ユーロが予定されています。

なお、ATP500とは、男子プロテニス協会「ATP（Association of Tennis Professionals）」が運営する大会です。トップ選手が参加する主なATPツアーは「グランドスラム」「ATPファイナルズ」「マスターズ1000」「ATP500」「ATP250」とあり、その中のATP500は年間13大会行われます。 上位30位以内の選手（コミットメントプレーヤー）には、ATP500の13大会のうち4大会に出場義務があり、さらに全米オープン以降に行われる大会の中で少なくとも1大会に出場しなければなりません。全米オープン以降のATP500は、ジャパンオープンを含め4大会です。

WTA500

WTAツアーの中で、クイーンズクラブ選手権はWTA500大会に含まれます。優勝者には500ポイント、準優勝者には325ポイントが付与されます。

また、2025年大会での賞金は、優勝者へ218,000ドル、準優勝者へ134,260ドルが予定されています。

クイーンズクラブ選手権のシングルス歴代優勝者

クイーンズクラブ選手権の過去10年の優勝者をご紹介します。 

男子

• 2024年－トミー・ポール
• 2023年－カルロス・アルカラス
• 2022年－マッテオ・ベレッティーニ
• 2021年－マッテオ・ベレッティーニ
• 2020年－開催中止
• 2019年－フェリシアーノ・ロペス
• 2018年－マリン・チリッチ
• 2017年－フェリシアーノ・ロペス
• 2016年－アンディ・マリー
• 2015年－アンディ・マリー

女子

• 2025年より復活

クイーンズクラブ選手権の名場面

クイーンズクラブ選手権の開催地であるイギリスにおいてテニスのヒーローと言えば、やはりアンディ・マレーでしょう。全盛期にはランキング1位にもなり、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチと並んで「ビッグ4」と言われていました。

クイーンズクラブ選手権でも2009年・2011年・2013年・2015年・2016年と5回の優勝経験があり、この大会での最多優勝を誇ります。 そんなマレーですが、2017年のシーズン途中からケガに苦しみ、長期離脱をしました。一時は引退もほのめかしていましたが、2019年から徐々にツアーに参加するようになり、その年のクイーンズクラブ選手権のダブルスで、フェリシアーノ・ロペスと組んで優勝しました。さらにこの年、マレーの復帰を激励するかのように、ダブルスでマレーのペアだったロペスがシングルスでも優勝したのです。

ちなみに、マレーと同様にランキング1位にもなったことがあるアメリカのアンディ・ロディックは、本大会で3連覇を含めて4回優勝しています。クイーンズクラブ選手権は、”アンディ”が強い大会なのでしょうか。