テニスの片手バックハンドの3つのコツ ツアープロが動画で解説
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フェデラー、ティエム、ワウリンカ、エナンなど、プロテニスプレーヤーの中には片手バックハンドを使って活躍する有名選手がいます。
しかし、ラケットの支えやすさから現在は両手バックハンドが主流となっており、片手バックハンドを使う人の数はそこまで多くありません。それゆえ、片手バックハンドについて気軽にアドバイスをもらったり、身近にいる他の誰かを参考にできる機会はどうしても少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、もともとプロの選手のコーチとして活躍し、全豪やウィンブルドンの同行経験もある藤井信太コーチをお呼びして、テニスの片手バックハンドのストロークの極意を3つ教わります。一つずつ紐解いていきますので、片手バックハンドのコツを抑えていきましょう!
お時間のある方はぜひ動画でもご覧ください。
片手バックハンドのコツ①:左手をしっかり引いて胸を張る
一つ目のポイントは、「左手をしっかり引いて(左利きの場合は右手を引く)胸を張ること」です。
スイングするときからボールを打ったあとまで、左手をしっかり後ろに引きましょう。また、打ち終わった後には胸を張るようにすることで、自然と左手を後ろに引いた形で終われます。
こうすることで生まれる効果は2つあります。
背中が使えるようになる
まずは背中が使えることです。
大きな筋肉部位の一つである背中を使うことで、パワーを生み出すことができます。
身体の開きを抑えられるようになる
もう一つは、スイングしたときに身体の開きを抑えられるということです。
左手をしっかり後ろに引いておかないと、スイングの力に引っ張られて身体の軸が回り、ふんばる力が逃げてしまいます。それを防ぐため、左手をしっかり後ろに引き、胸を張った状態で打ち終わりましょう。
片手バックハンドのコツ②:おへそを回してからスイングする
二つ目のポイントは、「おへそを回してからスイングすること」です。
テイクバックしたとき、おへそは横を向いている状態です。そこからおへそをしっかり回してスイングするのですが、おへそが回った後からラケットが出るように意識しましょう。
練習をしているとラケットの動かし方を気にしがちですが、おへそが入ってからラケットが出るという順番に注意し、体の中心を意識して打つことがポイントになります。藤井コーチからは、おへそで打つくらいの意識でも良いというアドバイスもいただきましたが、こうすることで体の中心からパワーを使うことができます。
片手バックハンドのコツ③:軸足をしっかり踏み込む
三つ目のポイントは、「軸足となる左足にしっかり乗ること(左利きの場合は右足)」です。
動画内では、「左足に力をためて、地面を蹴ってその力をボールにぶつける」というアドバイスがありました。地面を蹴って得た力をインパクトに乗せるということですが、かと言って前体重にはならず、重心は左足に残したままにしましょう。
軸足の感覚を養う方法
左足で地面を蹴る感覚が分かりづらい方のために、その感覚を養うための方法も動画内で紹介されているので、以下を試してみてください。
- 左足の母指球で目印(動画では、コーチの足をお借りしました)を踏み、スタンスをとります。
- テイクバックしたときに左足に体重を乗せますが、このときお尻と股関節も左足に乗せます。
- スイングをしながら、目印を左足で潰すつもりでしっかり蹴ります。目印を踏むように、地面をぎゅっとねじるような感じです。
まとめ:腕の力だけに頼らず、体全体でパワーを出せるように
ショットの練習をするとき、誰もがまずはラケットの動かし方を気にすると思います。しかし今回、片手バックハンドの極意として教わったのは、左手、おへそ、足の使い方であり、ラケットを持つ手以外にポイントがありました。
それらを意識するのは最初は難しいかもしれませんが、それぞれの使い方を習得することで、スイングする腕だけの力に頼らない良いボールが打てるようになります。体全体でパワーを出すことができるよう、早速実践してみましょう!